ウクライナというと、昔、学校で習った地理の授業を思い出します。 ウクライナは「ヨーロッパの穀倉地帯」であると習いました。 肥沃な真っ黒い土に、地平線まで続く広大な麦畑が風に吹かれてまるで波のようにうねる。 空は青く高く...、ああ、そういえば水色と黄色の二色に染め上げられたウクライナの国旗は、空と麦秋の色なのですね。 　現在、そのウクライナが大変な有様になっています。 空は黒煙が覆い、肥沃な大地も争いに汚され、幸せな日々を送った住まいを追われた人々が、難民として国外へ逃れています。 　今回のウクライナへ攻め入ったロシアにおいても、世界のほとんどの国々から経済封鎖を受けることで、自国民の受ける経済的困窮は計り知れません。 　遠く離れたわが国でも影響が大であることは必至でしょう。 小麦の世界的生産地付近でこのような事態になっているのですから、パンやうどんはもとより、食生活にかかわるものの値上げは覚悟せねばなりません。 ロシアはまた有数の原油や天然ガスの生産国ですから、昨年から続く原油高にさらに拍車がかかり、早晩私たちの生活を脅かします。 　モノやお金の流れが世界全体に密につながりを持っている現在、 地球のどこかで戦争が起きれば、遠くにいる私たちも全く無縁ではないということを、改めて思い知らされました。 　一日も早い平和がウクライナの皆さんに訪れるよう切に切に願って止みません。